過敏性腸症候群(IBS)

過敏性腸症候群 IBSは治らない このたび発症18周年を迎えました!

過敏性腸症候群IBS

突然だが、私は過敏性腸症候群 IBSは治らない病気だと思っている。
私がIBSを発症してから今月でめでたく18周年を迎えた。
この病気が治る病であるならもうとっくに治っているだろう。

この病気を発症した当時、私は、なんとかして症状を抑えたい、答えを見つけたいと
色々な病院をわたり歩き、ありとあらゆる薬を試し、四苦八苦していた。

現代のようにインターネットなどで色んな情報を得る機会が無かったため
医師に言われるがまま服薬し、ストレスを軽減する努力、食事の改善等にいそしんだ。

しかし、どれも症状の改善には結びつかなかった。

先日、インターネットの過敏性腸症候群IBSについての記事で
オーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、
英国の下痢型のIBS患者513人を対象に実施したという
過敏性腸症候群 IBSに関するオンライン調査をもとにした下記のような記載があった。

最も苦痛に感じる症状は「急な下痢」(27%)だった。患者は月に平均18日間は疲労感や無気力感を抱いていた。
また、ほぼ半数(49%)は症状を予防するためなら治療を毎日、生涯にわたって続けてもよいと回答しており、
46%は症状を改善するためなら「何でも試したい」と答えていた。

さらに、患者の3分の1(32%)は、医師がIBSを深刻な疾患だと考えていないと感じていた。

下痢で10人に1人が死を思いつめた経験、過敏性腸症候群の患者調査
CareNetより引用

私自身も発症当時、もし同様の調査に答える機会があったなら、まさに上記のように回答したと思う。

でも今の私は過敏性腸症候群のために病院に通うことも過敏性腸症候群の治療薬をもらいにいくこともやめている。

なぜなら、何を処方されても治らないことが身をもって分かったからだ。

過敏性腸症候群IBS自体を治そうという治療薬はやめて、予期不安を抑える頓服や下痢止めなどをここぞという時に使用するという対症療法で何年も過ごしている。

ここで注目したいのは、上記の記事が公開されたのが2018/09/04だということ。
私が過敏性腸症候群と診断されたのはこの記事の公開される17年も前だ。

あの時から17年も経過したにも関わらず、過敏性腸症候群IBSの下痢型の患者さんは「急な下痢」に苦しみ、治せるものなら何でもしたい、と切実に答えを探してさまよい続け、最終的に医師がIBSを深刻な疾患だと考えていないと不満を感じているのだ。

17年前と何一つ状況は変わっていない。

この記事を見てつくづく、過敏性腸症候群を治そうと短い人生の中で自分の神経をすり減らし消耗することをやめて大正解だったと思う。

新しい薬と聞けば、今度こそこの憎い病気が治るかもしれない!と全身全霊で期待し、なんの変化も見られず失望する。もしくは数日間調子が良かったのに元に戻ってしまい、どうしてだろう・・〇〇を食べたからかな・・など出ない答えを悶々と探し続ける。

あげくの果てには医師から、『気にしすぎ』『私だって下痢くらいしますよ』などと寝ぼけたセリフまで浴びせられる始末。

実際に一日に何度も下痢をしてトイレに駆け込み、
日常生活に支障をきたしている状況だというのに『気にしすぎ』と軽んじる医師、
1週間に一度ちょっとお腹がゆるいこともあるかもしれない一般人レベルで
『私だって下痢くらいしますよ』とIBS患者のそれと同じ土俵に上がる医師・・・。

実際に命を落とす病気ではないため医療の現場でIBSは重く受け止められていないし
IBS患者がいくら辛さを訴えたところで、
『気にしすぎ』、『私だって下痢くらいしますよ』なのだ。

過敏性腸症候群IBSは治らない。

その答えが自分の中で見つかったころから、上手く付き合っていくという選択肢に段々シフトしていくことができたように思う。

そして治すということを諦めてからの方が症状の改善傾向にあることは確かだ。

まさに相田みつをさんの名言、
『途中にいるから中ぶらりん 底までおちて地に足が着けば ほんとうに落ち着く』を実感した。
相田みつを 途中にいるから中ぶらりん

治そうとすることで引き起こされるストレス

過敏性腸症候群の患者が医師に必ず言われる、『ストレスを減らしなさい』

そもそも仕事や学校、人間関係などのストレスがきっかけで引き起こされると言われているIBSだが、医師にストレスを減らしなさいなどと言われても、

この病気を本気で治そうとするならば過敏性腸症候群になったきっかけ以上のストレス連鎖が永遠と続き、身をすり減らすことになるのだ。

1,いつでも空気を読まず襲ってくる「急な下痢」のストレス
2,治したいのに「効かない薬」のストレス
3,治したいのに「また効かない新薬」のストレス
4,治したいから通う病院で医師に言われる『気にしすぎ』のストレス
5,その医師に払う診察料&治らない薬の薬代のストレス
6,挙句の果てに食の楽しみまで奪われる「食べ物の制限」のストレス
7,治ると期待してしまい、裏切られるがっかり感のストレス
8,そしてこの下痢さえなければ・・!!という悔しさのストレス

過敏性腸症候群 IBSは治らないと悟った瞬間、ざっくり考えて
1,いつでも空気を読まず襲ってくる「急な下痢」
以外の2~8のストレスは回避できる。

治ることを期待していない分、同じIBSのお仲間同士のSNSなどの交流で、よさそうな情報を教えてもらったりすると、じゃあためしてみようかな!と気楽に受け止めることもできる。
治ることは期待していないのだけど、万が一調子が良くなったらラッキー!のスタンスだ。

私の大好きなカーネギーの本にこのような言葉がある。

小事にこだわるには人生はあまりにも短すぎる

デール・カーネギー著【道は開ける】

過敏性腸症候群IBSの症状は、決して小事などではないことは私自身が本当に理解している。自分のお腹が憎たらしくて、トイレの個室で泣きながら自分を殴ったこともあった。
しかし治らないものである以上、短い人生の中でこれ以上自分の思いを費やすべきではない。

今現在も低フォドマップ食や病院の薬など、自分に合う治療法を探し求めている
過敏性腸症候群IBSの患者さんたちが大勢いることも知っているし、
私はそれを否定しようという気持ちは1ミリも持っていない。
私も同じように何年も何年も答えを探し続けていたのだから。
そして答えを模索した結果、自分の納得いく解決策を見つけられて改善した方もいることを承知している。

ただ私の場合は
治すということを諦めてからの方が症状の改善傾向にある
ことが確かなのだ。

それぞれの患者さんが納得できる形で、答えを見つけられることが一番大切なこと。
私のブログが、過敏性腸症候群の治らない症状で苦しんでいる方に、ほんの少しでも参考になればいいな。そう願っている。

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ABOUT ME
富岡紗和子
富岡紗和子
神奈川県湘南在住、占い師(帝王命術鑑定師)・ラジオパーソナリティ・エッセイ作家・法人役員(役員暦24年)の富岡紗和子です。 現在、二人の娘を持つ母でありサーフィンとビールをこよなく愛するアラフィフ女子です♪ ⇒ ⇒ 詳しいプロフィールはこちら